![]() |
| ツルとカメは昔から、「ツルは千年、カメは万年」といって、長寿のシンボルとされてきたが、果たして本当の寿命はどれくらいであろうか。 種類によって違いはあるが、ツルは約70年、カメは約90年という説がある。ツルは世界各国の動物園で飼育され、繁殖例も多くあり、寿命が数十年というのはもはや常識となっている。また、カメの確実なデータは、インド洋に浮かぶアルダブラ諸島で捕らえられた陸産のゾウガメが、ロンドンの動物園で飼育され、実に161年という、世界の動物飼育記録がある。動物園長は何十人と変ったが、このゾウガメは動物園の生き字引のように、長く生き続けた実例である。この場合も、飼育年数プラス捕獲時の年齢となれば、200年前後だったのではないか。 さて、ツルとカメはなぜ長生きするのか、この秘密を探ると共通点が見出される。 カメは320種全てが雑食性で、2億年もの昔から長い進化を遂げて、今日もなお繁殖している。カメはのろのろ運動で、スピード違反はない。また外敵に出会っても、首や足を堅い甲羅の中に引っ込めてしまえば安心で、ストレスのたまることが少ないのでは、と想像できる。それに旬の食材を好むなど、長生きの条件を満たしている。 鳥類は世界に約9021種もいてスピードの速いツバメ、ハヤブサの仲間から、空を飛べないペンギンやダチョウまでいる。 ツルは脚がスラリと長く、羽がゆったりとしていて、首も長く、頭は小さい。この特徴ある形態から考えても、飛び方がおおらかで、決してスピードが出るわけではない。ツルはヒマラヤの8000メートル上空を、グライダーのように翼を広げ、上昇気流に乗って飛ぶ。零下40度で酸素がほとんどない.中を、省エネ飛行なのである。決して慌てることなく、大空を悠然とエレガントに飛ぶ。 動物のスピードと寿命は関係がある。人間でもあまりあくせくして急ぐ人生と、のんびり型の人生とは、ストレスがたまるかどうかの分岐点となる。人生も車の運転と同じで、急がず、ツルやカメのように「ゆっくり走ろう」が長寿の秘訣と知るべきではないだろうか。 |