株式会社清和物産



ネフローゼ症候群患者の治療・生活注意基準
 











区分
4
3
2
1
治療効果 完全寛解 不完全寛解 I型 不完全寛解 II型 効果なし
病態は治療効果により区分したが、腎組織病型、血圧の程度を加味して指導区分を調整する
蛋白尿 陰性 1〜2g/日程度 2〜3.5g/日程度 3.5g/日以上
血液化学成分 正常 正常 正常ないし軽度ネフローゼ型 ネフローゼ型
腎病態

腎機能

クレアチニン
クリアランス値
ほぼ正常
(〜90程度)
正常ないし軽度低下
(〜70程度)
中等度低下
(70〜50程度)
正常ないし軽度低下
(〜70程度)
中等度ないし高度低下
(70〜程度)
正常ないし軽度低下
(〜70程度)
中等度ないし高度低下
(70〜程度)





生活一般 普通生活 普通生活 原則として制限生活。経過により制限を緩和(肉体的過労をさける) 原則として制限生活(肉体的労働を制限)。経過により制限を解除することもある
制限生活
疲労を感じない範囲の生活
制限生活
経過により制限を緩和することもある
制限生活
疲労を感じない程度の生活
勤務 普通勤務
(一定期間無理な勤務はさける)
普通勤務
(一定期間無理な勤務はさける)
業務の種類により普通勤務も可。経過により制限勤務(肉体的過労はさける) 経過により制限することもある(肉体的労働を制限) 原則として制限勤務。疲労を感じない範囲の勤務 原則として制限
経過により軽勤務を許可することもある
制限
経過により軽勤務を許可することもある
運動 過激な運動は制限する 原則として制限
過激な運動は禁止する
原則として運動制限。程度により調整
運動制限。体力を維持する程度の運動は可
運動制限
学習
(教室での学習)



教科体育
通学可 通学可 通学可 原則として通学可。長時間の通学はさける 原則として通学可。長時間の通学はさける 病状安定している場合、通学可。長時間の通学はさける
児童生徒の教科体育は小児の腎臓病管理指導表に準ずる(主治医と相談をして、どの程度にするかをきめること)
家事 ふつうに可 ふつうに可。経過により程度調整 疲労のない程度に家事可。経過により程度調整 原則として軽い家事、経過により程度調整
妊娠

出産
一般に支障ないが、経過、腎組織病型を参考にして判定することが望ましい 一般に支障ないが、経過、腎組織病型を参考にして判定することが望ましい 原則としてすすめられない 原則としてすすめられない すすめられない すすめられない

観察方法 外来観察 外来観察
原則として月1回程度
外来観察
月1〜2回程度
定期的精検
外来観察
月数回
定期的精検(含入院)
原則として外来観察。月数回。経過により入院観察を要す 原則として外来観察。月数回。経過により入院観察もありうる
原則として外来観察。経過により一定期間入院観察を要す
治療の要否 完全寛解後、病状不変であることを確かめた後、加療中止。その後も要観察 病状が固定すれば、時期をみて加療を中止する場合もある 原則として加療継続。病状長期に固定した場合、加療中止もありうる 原則として通院加療。経過により入院加療もありうる 通院加療。経過により入院加療もありうる 通院加療。経過により一定期間入院治療を要す
食事療法 普通食で可
(塩分10g/日程度)
普通食で可
(塩分10g/日程度)
普通食で可
(塩分制限)
軽度制限食
(塩分制限)
普通食でも可
(塩分制限)
制限食
(塩分制限)
(蛋白は腎機能に応じて調整)
詳細はネフローゼ食の区分 (表:ネフローゼ食の区分)を参照のこと
注 これらの基準は原則的なものであり、一定期間入院加療後の治療効果をみたうえで適用する。



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